崎伝助のような勝手な男を、よくぞ受け入れてかわいがってくださいました。スーさんは社会の象徴なんです。
被災地に行ったら歌ってくれって言われて、アカペラで『もしもピアノが弾けたなら』を歌ったら、皆さんが聴き入ってくださる。歌っていうのは、力を持っているんだなと思いました。
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動物には動物の距離感があるように、人間同士がうまくやっていける距離感を、僕ら団塊の世代はすし詰め教室で学びました。
笑いを取るということ、さらには(ワザとやったことを)見破られないことの難しさを自分のなかで学習したような気がします。
良かれと思ってやったことが裏目に出て、結果的につらい思いをさせてしまうのは。でも、人間誰しもそういう行き違いを重ねながら生きていくんじゃないのかな。
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俳優の権利の一つひとつが、ちゃんと自分たちの胸に収まる状況に早くなってほしいですね。そうなることで、俳優も俳優としての誇りを持って仕事ができるし、芝居の表現力を豊かにしていけるんじゃないかと思っています。
心のどこかに、表現媒体として、舞台は自分のフランチャイズだという気持ちは常にあります。ある種の郷愁と、自分の表現力がここで磨かれたんだという思いですかね。そして、舞台に準じてクリエイティブな気持ちにさせられるのは、映画かもしれないですね。
私が5歳のときに実父が亡くなって、それから養父母に育てられたんです。その養父が公務員でしたけど、無類の映画好きでしてね。週末になると映画館に連れていってくれたもので、私も小学校5年生ぐらいには、将来は俳優になろうと考えていました。
いろんな人間に接して生きていくと思うんですが、その瞬間に「あ、この人はどういう人で何を考えているんだろう?」ということが一目でわかるような人間でありたいと思いますね。