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斎藤緑雨の名言集

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斎藤緑雨の名言集

斎藤緑雨

さいとう・りょくう
1868年~1904年
享年36歳。東京出身。
明治時代の小説家、評論家。
さらなる人物紹介を読む。

~斎藤緑雨 名言~

貧を誇るは、
富を誇るよりもさらに卑し。

 

いにしえの学者は不透明体
なり、今のは透明体なり。
さらにその説くところに
よって判ずれば、
いちしえのは個体、
今のは気体なり。

 

人は常に機会を待てども
機会は遂に人を待たず。

 

犯さんがために法律があり、
破らんがために道徳あり。
犯す者、破る者なくんば、
何の日か、法律・道徳の効果
を表顕(ひょうけん)
し得ん。

 

遊びというものの味が真正
にわかったなら、遊びは
面白いことではなくて怖い
ことである。怖いことを
知って遊ぶ者に過ちはない
けれども、それまでに一度
面白いことを経ねばならぬ
ので、過ちはそのときに
おいて多く発生する。

 

鳥の血に悲しめど、魚の血
に悲しまず。声あるものは
幸いなり。

 

 

 

夫婦は恋にあらざること
云うまでもなし。
夫婦は恋の失敗者と失敗者
とを結び合せるものなること
またいうまでもなし。

 

遊びというものの味が真正に
わかったなら、遊びは面白い
ことではなくて怖いことで
ある。
怖いことを知って遊ぶ者に
過ちはないけれども、
それまでに一度面白いことを
経ねばならぬので、過ちは
そのときにおいて多く発生
する。

 

馬鹿が馬鹿を馬鹿だと
いえば、馬鹿が馬鹿を馬鹿だ
という。馬鹿で持ったる
我が世なりけり。

 

おもうに結婚は一種の
冒険事業なり。知らぬ二人
を相いだかしめてこれに
生涯の徳操を強うるなり。

 

流行にろくなものなし、
ついて見るにうなずかるる
ふし絶えてあらず。

 

懺悔は一種ののろけなり。
快楽を二重にするものなり。
懺悔あり、ゆえにあらたむる
ものなし。懺悔の味は人生の
味なり。

 

女を口説く知力筋力権力腕力
この四つを除けて他に求む
べき道は御座らねど
努力腕力は拙い極度、
或るが早い金力と申す候。
寒い晩だな、寒い晩です。
妻のナグサメとは、
まさに斯くの如きもの也。

 

誉れもなく恥もなきを、
世は人といわず。
恥と誉れと相半したる間に
於いて、人の品位は保た
るるなり。
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