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野上弥生子の名言(人間関係編)

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野上弥生子の名言(人間関係編)

人にお世辞を云うのは、
云う人が考えるほど
効果的ではない。

野上弥生子(のがみやえこ)
出典『断章』

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【意味】

何かを期待してお世辞をいっても、
こちらの腹を見透かされてしまっ
たり真意は汲み取ってもらえなか
ったりする。

お世辞は人間関係を円滑にする
ぐらいに考えたほうがいい。

【感想】

見え透いたお世辞を言われると
恥ずかしくなる。

誰が見てもあなたのほうが綺麗
ですよ、という人が、自分より
はるかに見劣りする太った女性
を捕まえて、「きれい!」と
言葉を放っても、周囲の人間は
上手く反応できないばかりか、

この人は性格が悪いのじゃない
かとさえ疑ってしまう。

度を過ぎた言葉は、何も言わない
でいたほうがまだマシだという
結果をもたらす。

悪口をいうよりはお世辞のほうが
いいだろうと反論されても、そう
ですねと素直に言い難いものも
多くある。

あなたは太っている、あなたの
口紅の色は似合っていない。

確かに言いにくいことだし、
できれば触れないでおきたい。

けれども、黙っていればまだ
しも、全然太ってないわよと
言ったり、その口紅、素敵ね!
とまで言う必要はさらさらない
のである。

それを言うことはむしろ罪で
あって、お世辞でさえない。

太っていると言われたことで
その人の健康ははるかに改善
されていくのだし、似合わない
口紅をさしているより、いくら
でもその人に似合う口紅という
ものはこの世に存在するはず。

改善されるチャンスを、お世辞
を言ってしまうことでつぶして
しまうことはやはり罪だ。

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