名言・格言・言葉の宝石箱

昨日を越え、明日を掴み、今日を生きるあなたへ

中原中也の言葉・名言

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中原中也の言葉・名言

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渓流で冷やされたビールは、
青春のように悲しかった。
峰を仰いで僕は、
泣き入るように飲んだ。

「渓流」


 

かくて私には歌が残った。
たった一つ、歌というのが
のこった。
私の歌を聴いてくれ。

「処女詩集序」


 

お天気の日の海の沖では
子供が大勢遊んでいるよう
です。
お天気の日の海をみてると
女が恋しくなって来ます。

「お天気の日の海の沖では」

まことに人生、
一瞬の夢、ゴム風船の、
美しさかな。

「春日狂想」


 

私はおまえを愛しているよ、
精一杯だよ。
いろんなことが考えられも
するが、考えられてもそれは
どうにもならないことだし
するから、私は身を棄てて
お前に尽くそうと思うよ。

「無題」


 

汚れちまった悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れちまった悲しみに
今日も風さえ吹きすぎる

「汚れちまった悲しみに‥」


 

ポトポトと野の中に伽藍は
紅く
荷馬車の車輪 油を失い
私が歴史的現在に物を云えば
喋る喋る 空と山とが

中学2、3年生の頃の詩


 

とど、
俺としたことが、
笑ひ出さずにや
いられない

「夏と悲運」


 

朝、鈍い日が照っていて
風がある。
千の天使がバスケットボール
する。

「宿酔」

 

夏の午過ぎ時刻、
誰彼の午睡するとき、
私は野原を走って行った‥
私は希望を唇に噛みつぶして
私はギロギロする目で
諦めていた‥‥
ああ、生きていた、
私は生きていた!

「少年時」

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