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三浦朱門の名言集(老境を生きる)

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三浦朱門の名言集(老境を生きる)

三浦朱門

みうら・しゅもん
作家。1926年生まれの89歳。
東京都出身で妻は作家の曽野綾子。
さらなる人物紹介を読む。

~三浦朱門 名言~

これまでの生活の習慣が
身について、一日でも長く
生き、少しでも快楽の多い
時間を過ごしたい。しかし
そういう生き方こそ、
見苦しい老人の生き方では
ないだろうか。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

若くありがい、と思った
のではない。老人になっても
能力のある老人でありたい
と思ったのである。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

すべての女性はダラシガナイ
のである。それは金にルーズ
だとかいう特定の問題でなく
て、すべての分野にわたる。
ただ、彼女らは自己反省型
ではなく、他罰型である。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

女性は他人の非には敏感だが
惚れた欲目というより自分の
延長なのだろう。彼女がどん
なに叱りつけても、罵っても
自分の子供、自分の夫には
寛大である。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

人間には未来を予測する
能力がないことを言っている
のである。確かなのは現在
だけである。今日の貯金は
明日は紙切れになるかも
しれない。それが歴史という
ものだ。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

究極において頼りになる
のは、体力と生活のための
技術だけなのだ。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

男は四十にして老いに
志し、五十にして、老いの
設計をせねばならない。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

老人は働く必然のある間は
従来通り社会的活動を続ける
べきではあるが、その際、
常に身を引くべき時を考え
ねばならない。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

自分の引き際を決める、
ということは、それまでの
時間、お茶を濁していれば
よい、という意味では絶対に
ない。それまでは全力投球を
するのでる。
野球でもリリーフはリリーフ
としての使命がある。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

人間、五十を過ぎる時、
背広を新潮しようとするなら
果たしてこれは本当に必要な
のか、自らに問いただす必要
がある。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

OLが優しくしてくれるよう
になれば、男はそろそろ
身の振り方を考えたほうが
よいのかもしれないので
ある。

出典:『老人よ、花と散れ』

 

定年がくると嘱託という
名前はくれるが、収入は激減
する。年金と合わせてどう
やら夫婦で暮らしてゆける
程度もあれば、有難いと
思わねばならない。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

第二の人生を歩むなら
第一の人生のことは
忘れるのである。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

仕事、労働と道楽、趣味との
違いは、それを楽しんでやれ
る心のゆとりがあるか、否か
の違いに帰する。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

第二の人生に必須なのは、
何よりも遊び心なのである。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

生涯の大事業のようにして
家を買うようなことは
しないほうがよい。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

「故郷は遠きにありて思う
もの」という有名な詩が
あるけれど、親子だって遠き
にありて思うものである。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

紳士にとって必死になって
やるべきことは、一切の
打算からはなれて、純粋に
倫理的な立場にたつ、という
ことになる。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

最低の物質生活と淡々たる
心境で真善美を求めることが
できるのが老人とすれば、
老人こそ、まさに十九世紀
の英国の紳士の役割を、
わが国において担える存在
ということになりはしない
だろうか。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

ゲートボールクラブを作る
くらいなら、老人紳士クラブ
を作るほうが気がきいて
いる。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

今時の学校の教師が生徒たち
に心の教育などができる訳が
ない。彼ら自身、皆同じ、
皆仲良く、と教えられて
大人になったのだ。
われわれ老人だけが、この世
は不公平であることを知って
いる。一人一人は違うのだし
その歩む人生も違う。
そのような違いを認めた上で
分かち合える共感が本物なの
で、それは皆同じだから仲良
くしよう、といった偽善は
友愛ではない。

出典:『老人よ、花と散れ』


 

老人は手遅れとならない
うちに、孫の世代に人生を
教えなければならないの
である。

出典:『老人よ、花と散れ』

 

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