松尾芭蕉
まつお・ばしょう
江戸時代前期の俳諧師。
三重県伊賀市出身。
1644~1694年。
さらなる人物紹介を読む。
~松尾芭蕉 名言~
物言へば
唇寒し 秋の風
唇寒し 秋の風
【解釈】
口を開けば調子にのり、
人の悪口を言ったり余計な
ことを口走り、他人から恨まれ
たり、叱られたりと、後悔する
ことになる。口は災いのもとな
のだから黙っているのがいい。
月日は百代の過客にして
行きかう年も
また旅人なり
行きかう年も
また旅人なり
【解釈】
月日は永遠に旅をする旅人
のようなものである。去った
と思えばまたやってくる旅人
のようである。
おろかなる者は
思ふ事おほし
思ふ事おほし
【解釈】
愚かな人間は、心配したり
思い悩むことが多い。
古池や
蛙飛び込む
水の音
蛙飛び込む
水の音
【解釈】
春の静けさの中、ときおり
古池に蛙が飛び込む音が
聞こえる。その音がいっとき
の余韻を残し、再びもとの
静寂さを取り戻す。
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松のことは松に習え、
竹のことは竹に習え。
竹のことは竹に習え。
【解釈】
松のことを知りたければ
松に聞け。竹のことが
知りたければ、竹に聞け。
物事の本質は直接にその
対象に向き合ったほうが
見えてくるものである。
古人の跡を求めず
個人の求めたる所を
求めよ。
個人の求めたる所を
求めよ。
【解釈】
過去の偉大な人物を真似る
のではなく、偉大な人物の
目指していた境地や思いや
本質を学ぶことである。
旅に病んで
夢は枯野をかけめぐる
夢は枯野をかけめぐる
【解釈】
旅の途中で病にかかり、
今は臥しているけれども
夢の中では広い枯野を
駆けめぐっている。
夕を思い
旦を思うべし
旦を思うべし
【解釈】
日々のプランをよく立てろ。
行き当たりばったりは
よくない。
憂き我を
淋しがらせよ 閑古鳥
淋しがらせよ 閑古鳥
【解釈】
閑古鳥よ、その寂しい鳴き声
で世をつらく思う孤独な私を
寂しがらせてくれ。その寂しさ
の中に浸りたいのだ。
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名月や
池をめぐりて
夜もすがら
池をめぐりて
夜もすがら
【解釈】
仲秋の名月を眺めながら
池の周りを歩いていたら
いつのまにか夜が明けて
しまったのである。
春に百花あり秋に月あり。
夏に涼風あり。冬に雪
あり。すなわちこれ人間の
好時節。
夏に涼風あり。冬に雪
あり。すなわちこれ人間の
好時節。
【解釈】
春は百科爛漫として咲き綻び、
秋は月が美しい。夏は涼しい
風が吹き、冬はすがすがしく
雪が降る。つまらぬことに
あれこれ思い煩うことが
なかったら、春夏秋冬、
いつでも人間にとって好時節
である。