名言・格言・言葉の宝石箱

昨日を越え、明日を掴み、今日を生きるあなたへ

曽野綾子名言集(引退しない人生)

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2015-04-27_145736


老年の常識

人の結婚式に出て後が
疲れてしまった。
人の葬式に出て、それが
寒い日なので、風邪を引いて
しまった。そういうことが
ないように、一定の年からは
少なくとも冠婚葬祭からは
引退することを世間の常識に
したらいい。
自由で幸福な生活は、そんな
簡単なことでもかなり叶え
られる。

引用元:「自分の顔、相手の顔」


 

与えられたのは修行の場

もし人が老年になって、
今まで体験したことのなか
った一種の共同生活をしな
ければならない、ということ
になったら、それを苦労とは
思わずに、改めて自分の修行
の場を与えられた、として、
その状況がもたらすはずの
徳を、一つの目的として
受け取るべきなのである。

引用元:「晩年の美学を求めて」

人は変わる

人間自体が年をとると
若い時とは全く別人に
なっている。
少なくとも私はそうだ。
「三つ子の魂、百まで」と
いわれる悪癖の部分は残って
いるが、確に十代、二十代
では全くしなかったような
考え方をするようになって
いる。簡単にいい人間に
変わるとも言えないし、
ボケてばかになったとも
言い切れない。
しかし変わっても不思議は
ない。
人は変わるのだ。変質する
のである。それが加齢の力
だ。歴史もまた同じである。
一つの出来事に対する感覚も
確実に変質している。
それを認めないのは
おかしい。

引用元:「晩年の美学を求めて」


 

高齢者の仕事

ごくありふれた、平凡で
いつでも代替えがきく仕事。
その手のものは若者ではなく
高齢者が引き受けるべきもの
だ。若者の数が減り、高齢者
が溢れる時代になったらなお
さらのことだ。
それを屈辱的な作業だと
思うような愚かな姿勢は
徐々にではあっても排除
しなければならない。
そしてそのような平凡な
仕事の中でこそ、経験も
読書も重ねてきた高齢者
のみが、もしかすると
単純労働に携わりながら
あらゆることを考える才能を
発揮できるのではないか、と
思うのである。

引用元:「晩年の美学を求めて」

体力が衰えたゆえに

体力の衰えを嘆く人は多いし、
それも当然なのだが、私は
体力が充満している時には
考えられない人生の見方と
いうものも確にあって、
それがいい人を作るような
気がする。

引用元:「中年以後」

>>>別の「曽野綾子名言集」を読む

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