ヘンリー・デイビッド・ソロー

It’s not enough to be busy.The question is what we are busy with.

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●感想●

忙しいことが立派な「口実」になる。

確かに忙しければ何をするにも時間
がないといえば格好がつく。

忙しい忙しいが口癖の人を見ている
と、確かに忙しそうだ。とても話か
けられる雰囲気がない。

けれどもである。

ソローがいうように、何にそれほど
忙しいのかを今一度考えてみる必要
がありそうだ。

これは「継続は力なり」という言葉
にも言えることだけれど、何を継続
するかのほうが続ける行為以上に
優先されなくてはならない。

継続は力なりだけが真実なら、泥棒
だってストーカーだって継続すれば
力になる、だからこのまま続けなさ
いとアドバイスするのか。

みな方向は違えど、自分なりに
こだわりを持って継続していること
はある。

ただし、その対象をきちんと考え
なさいということだ。

ある番組で親ひとり子一人の親子
が取り上げられていた。

シングルマザーとなったので、
女手一つで一人娘を育てるために
飲食店を立ち上げ昼夜なく働いて
いる。

しかし、一人娘のために始めた
その仕事によって一人娘は寂しさ
を味わい、一人きりの食卓になり
母もいない夜をひとり膝を抱えて
過ごしている映像だった。

母は忙しい。
仕事なんだから仕方ないと思いたい
ところだけれど、よくよくみれば、
仕事が終わったあとに友人達が店に
集まり、そこで酒盛りが始まってい
るではないか。

娘は母の帰宅が遅いからと店まで足
を運び、友人たちと酒を傾けている
母の姿をみて悲しそうな顔をした。

忙しい、確かに忙しいのかもしれな
いけれど、その忙しさはどうにかで
きた忙しさではないのか。

仕事は終わっている。
娘が一人で家にいるから帰るという
ことが絶対言えない友人知人だと
でもいうのだろうか。

 

もしそうなら早々にそんな仲間とは
縁を切ったほうがいい。

忙しければ何もかも正当化されると
信じている人たちは多いけれど、
本末転倒にならないうちに、その
忙しさは何を叶えるための忙しさ
だったのかを思い出して欲しい。

ｂｙ　ザーゼン

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