ラルフ・ウォルドー・エマーソン

Do the thing you fear and the death of fear is certain.

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●感想●

恐れとはなにか。

恐れとは「概念」だと思う。

怖いことがあるのじゃなく、
怖いと思う「発想・考え方」がある
という捉え方だ。

以前、おばけや幽霊というものが
怖くて怖くてならなかったことが
ある。

幼い頃はみなそうだろうが、
トイレ一つ行くのにも冒険だった。

けれどもあるときから幽霊やお化け
の存在がさほど怖くなくなった。

なぜだろうと考えるのだが、生きて
いる人間のほうがよほど恐ろしいな
とさえ感じるほどに変化した。

年をとって怖いものがなくなったと
いう単純な言い方をすればそれで
終わるけれど、あえて言うならば、
お化けや幽霊の気持ちのほうが
わかるようになったというのだろう
か。

人間、最後は愛する人に見守られ
できればお気に入りのベッドで
眠るように天国へ逝きたいものだと
願うもの。

けれど、どれほどの人がそんな
穏やかで理想的な最期を迎えられる
だろう。

さまざまな天変地異、見知らぬ人
から奪われる命、無念としかいい
ようのない最期を遂げる人のほうが
圧倒的に多い。

病気にしても、自覚する時間が長い
だけで決して愛する人たちと引き
裂かれることを望んでいるわけじゃ
ない。

この世にどれほどの未練や想いを
残して旅立たなければならなかった
かを想ったとき、幽霊になってでも
もう一度会いたいと思う気持ちに
なるのは当然じゃないだろうか。

そう考えるようになってからは、
幽霊が怖くなくなった。

想像力のおかげである。

もしなにか「怖い」ことがあるなら
それについて考えないようにする
より、一度、「何が怖いのか？」
についてじっくり向き合ってみる
のがいい。

案外、そんなことだったかという
結果になるのではないか。

ｂｙ　ザーゼン

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