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木下順二の名言(元気が出る)

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木下順二の名言(元気が出る)

誰だって忘れたいと思うさ、
いろんなつらいこと、

不愉快なことは。忘却は民衆
の知恵だっていう言葉もある
くらいだ。

木下順二(きのしたじゅんじ)
出典『神と人とのあいだ』

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【意味】

みんな辛いこと、不愉快なことを
いっぱい経験している。

それを忘れて楽しくいこう。

忘れるということは、私たちの
素晴らしい知恵なのだ。

【感想】

傷つけたことは忘れるのに、
傷つけられたことは忘れない。
人間とはそういうところがある。

自分のことを大事に思うあまり
自分が傷つけたことは棚におき、
傷つけられたことは後生大事に、
孫の代まで語り継ごうとする。

けれどもそれで何が変わると
いうのだろう。

心の狭い先祖がいたなと子孫に
笑われるのがオチである。

死ぬというご褒美が用意されて
いるように、命の途中駅には
忘却というドリンクが置いて
ある。

飲み干してもいいし、小出しに
飲んでもいい。

見て見ぬふりをするから苦しく
なるのである。

人生には息つぎが必要だ。

そのときには吸った量以上に
多くを吐くこともある。

 

そうして過去を外へ追いやって
新しい空気をいれ、新しい記憶
の場所を確保することが窒息せず
に生きるためには必須である。

年をとるということは、忘却の
恩恵をもっとも受けられる、
配慮された領域なのかもしれない。

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