名言・格言・言葉の宝石箱

昨日を越え、明日を掴み、今日を生きるあなたへ

曽野綾子名言集(引退しない人生)

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2015-04-27_150241


「くれない族」の老化度

自分の精神がどれだけ老化
しているかを量るには、
どれくらいの頻度で、
「くれない」という言葉を
発するかを調べてみると
いい。友達が、
「してくれない」。
配偶者が「してくれない」
政府が「してくれない」。
ケースワーカーが「して
くれない」。他にも娘や
息子や嫁や婿や姉や兄が
「してくれない」を連発
する年寄りはいくらでも
いる。だからそういう人々
のことは「くれない族」
と呼んでいいだろう。

この精神的老化は、実年齢
とほとんど関係ない。
二十代でも、三十代でも、
男でも女でも、この言葉を
口にする人は、老化がかなり
進んでいる。
だからこういう人に対して
は、相手が青年でも壮年でも
「おじいちゃん」とか
「おばあちゃん」とか呼んで
いいだろう、と私は書いた
ことがある。

引用元:「晩年の美学を求めて」

分相応に暮らす意味

私たちは自分のお金で
好きな時に好きな所に
行ける。
嫌な人に会わねばならない
時もあるが、たいていの時
は会いたい人にだけ会って
いられる。多くの場合、
心にもないことを口にしない
で済む。非人間的なほどの
忙しさに苦しまない。
それもこれもすべて自分の
小さな力の範囲で「分相応」
に暮らす意味を知ったから
である。
そのつり合いがとれた生活
ができれば、晩年は必ず
精巧に輝くのである。

引用元:「晩年の美学を求めて」

 

晩年の義務

晩年の義務は、後に、
その人の記憶さえ押しつけ
がましくは残さないことだ
と私は考えている。

引用元:「晩年の美学を求めて」

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