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遠藤周作の言葉・名言集(孤独と不安)

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遠藤周作の言葉・名言集(孤独と不安)

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遠藤周作

1923〜1996 享年73歳
代表作「海と毒薬」「白い人」
「沈黙」「深い河」

  

 

私は自分が孤独であるのも
嫌いだが他人が一人ぽっち
でいるのを見るのも
たまらない

一人ぽっちとは
誰とも会えぬことでは
なかった。
‥‥‥一人ぽっちとは
過去の楽しかった思い出と
さえ別れを告げること
だった

顔や体の表は意識して演技
できるが、背中には本当の
姿があらわれる。孤独な姿や
わびしい影がでる

英雄というものは、
雄々しく勇ましいだけでは
英雄ではない。英雄という
ものは、功なり名をとげる
存在でもない。英雄という
ものは運命とたたかい、
華やかな勝利を一時はしめ
ても、彼は夭折せねばなら
ぬ。運命から見放され、
志をやがて失い、孤独で
都から去っていかねば
ならぬ

人間には一人になると
なぜか動物だけを友達に
したい心が起きるんで
しょうねぇ

春の夕暮れ、
空気はなまぬるい。
だがその生ぬるい空気の
なかに何か胸を不安にさせ
るものがある。
胸を不快にしめつけるもの
と苛立たせるものとがある

人間の心の底には、苦しみを
求めその苦しみを愛する暗い
不気味なものがひそんでいる

人間の心は、まるで深い深い
海のようなものでしてね。
表面は波がたち、陽が当たっ
ていますが、そのずっと底は
真暗で沈黙しとるんです。
しかし、ただ沈黙してるん
じゃない。表面では想像も
できなかったような意外な
秘密や謎が、その心という
暗い海の底にかくれて
ましてね
真夜中の闇というのは不思議
である。真夜中、ひとり布団
にもぐっていると、昼間は
まったく感じなかった死の
恐怖に突然、おそわれること
がある。おそらく、それは
我々の脳髄の奥にかくれた
祖先たちの記憶‥‥洞窟に
人間が住んでいたころの
死の恐怖が甦ってくるのかも
しれない。

→遠藤周作の言葉・名言集(出会いについて)
→遠藤周作の言葉・名言集(人生について)

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